先日、献血に行ったら断られてしまったので、悔しくて骨髄バンクに登録してきたお話です。

献血を断られた理由

なぜ献血を断られたのかと言いますと、約2週間ほどずっと風邪を引いていて耳鼻科で処方された抗生物質を飲んでいたのでダメだったようです。抗生物質を摂取した人の血液ってあまり良くないんですね。知らなかったのでビックリしました。

あと、毎度のことなのですが400mL献血は体重制限が結構厳しいんです。女性は50kg以上の人じゃないと400mLの献血はできません。わたしはいつもギリギリ50kgに達しないところを推移しているので、400mL献血はほとんどできたことがありません。過去に1回だけできたかな?献血車がデパートなどで出張献血をしているときは、400mLしか献血を受け付けていないのでなかなか機会がないんですよね。献血センターもちょっと遠いし…。

骨髄バンク登録後のながれ

献血はなるべくやりたいと思っているのですがなかなかそれも難しいので、今回は思い切って骨髄バンクに登録してみました。献血を断られた流れから、そのまま同じ会場で骨髄バンクの話を聞いてきたかたちです。赤十字血液センターの方が丁寧に骨髄バンクのドナーについての話をされます。

まず、その日に2mLの採血をします。その検体を施設に持ち帰りHLAタイピングの検査をされます。**このHLA型は遺伝子情報と同じく究極の個人情報です。安易に他人に教えたりしては絶対にいけないものです。**従って、ドナー自身にもHLA型の通知はされません。施設にて大切にHLA型は管理され、血液疾患などで骨髄移植が必要になった患者さんとHLA型が一致した場合に通知の封筒が届きます。封筒が届いた後、「骨髄移植のドナーとして協力するか否か」を返信封筒にて送り返します。

造血幹細胞移植情報サービス - HLAとは?

協力しない場合はそこでおしまい。仕事で忙しかったり抜けられない場合は致し方無いですよね。ドナー側も術前術後合わせて3~4日の入院が必要になります。その間は赤十字側からお金の手当などは出ないそうなので、仕事の有給などを使って休むことになります。3~4日ともなると職場の協力がないとなかなか難しいと思います。ちなみに入院費は患者さんの保険費で支払われるのでドナー側は一切負担はありません。協力する場合は、移植コーディネーターの方や医師の方からの説明を受け、健康診断をクリアした後に最終同意に進みます。ドナー協力を申し込まれる方は複数人いるそうです。複数人いるということは、「もし自分が断ったら患者さんの容態が悪くなるのでは…」などと考え込まなくてもいいので少し安心ですね。そして健康診断などの結果から、ドナーに最もふさわしいと思われる一人が選ばれます。

骨髄提供の最終同意をした後は、骨髄の提供を断ることはできません。なぜなら、最終同意を決定した後、骨髄移植を受けるレシピエント(血液疾患を持つ患者さん)は、骨髄細胞をすべてなくす前処置を行うからです。前処置を行ったあと、骨髄をもらえないとなったら患者さんはどうなりますか?なので最終同意をしたあとは、健康に異常が生じない限りは必ず骨髄を提供しないといけません。

移植手術は、全身麻酔後、腸骨という骨盤の骨に針を刺し、針を通して骨髄を吸い出します。採血針より多少太めの針を刺すだけなのであまり大きな傷は残らないと思います。しかし骨に穴を開けることになるので、しばらく痛みが残る人もいるそうです。

以上が、赤十字血液センターの方に聞いた大まかな骨髄移植の話です。また最近では骨髄移植とは違った、造血幹細胞移植というものがあります。造血幹細胞移植は抹消血から行えるので、いつも採血や献血をするのと同じ場所に針を指します。したがって骨髄移植よりは少し手術の負担が少ないかなと思います。しかし現状は造血幹細胞移植よりも骨髄移植を選択される場合が多いそうなので、まだしばらくは一般的な方法にはならないかもしれませんね。ドナー側としてはなるべく負担の少ない術法のほうが好ましいので、これからに期待です。

さてさて、まだ採血をしてもらっただけの段階なので、これからどうなるかわかりません。いつドナー要請の封筒が届くかしら。