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2018年 05月 03日に更新

【読了】平山夢明「ヤギより上、猿より下」

オランウータン・ポポロの優しさが、人間との対比になっている

移動の車内で読んだのだけど、読みやすくて一気に読み終わりました。平山作品はリズムをつかむと一気に読み進む。

書籍の題名でもある「ヤギより上、猿より下」の話が一番おもしろかった。途中どうなるかとハラハラしたのだけど、ハッピーエンドで終わってホッとした。誰も不幸にならなかった。読み切ったときの爽快感が気持ちいい。

ポポロが素敵。ポポロの優しさが、周りの人間との対比になっている。

オランウータンが人間の相手をする話は実際にインドネシアであった話で、これがモチーフになっているのだと思います。

収録作

「パンちゃんとサンダル」 : タクムのおとうさんは、いつもおかあさんをなぐっています。いもうとのアヤは、それをみて、いつもないています。でもある日、おなじアパートのアレキサンダルが、タクムたちをみかねて、あるていあんをしてくれました。

「婆と輪舞曲」 : 大高のババアは、探偵稼業の「俺」にとって暮らしの大黒柱だ。失踪し、見つかるアテのないババアの娘を探すフリをして金をもらっているのだ。だが、ある日別れた女房のアケミから「俺」の娘が行方不明になったと告げられ……。

「陽気な蠅は二度、蛆を踏む」 : 最高の殺し屋・エンジンの元に、新たな依頼が届く。それは、カミさんが臨月のグランのピンチヒッターで、城島という三十代の男を殺せという内容だった。対象者と親しくなるのが流儀のエンジンは、やがて意外な事実を知る。

「ヤギより上、猿より下」 : 真心山の麓にある売春宿『ホーカーズ・ネスト』にやってきたオランウータンのポポロと、ヤギの甘汁。動物に負けるはずがないと思っていた従業員の姐さんたちだったが、ポポロに指名が集中し、宿は大混乱に……。

『デブを捨てに』の“悪夢"は、まだ終っていなかった―。異才の作家、平山夢明・“最悪劇場"第二幕。